唯我独尊

読み

ゆいがどくそん

意味

他を顧みず、自分だけが偉いと思い込むこと

由来

この故事は、仏教伝説における釈迦の誕生の言葉に由来するが、後に中国で独自の解釈と用法が確立された。『大智度論』などの仏教経典で説かれる釈迦の誕生時の「天上天下唯我独尊」という言葉は、本来は真理の証得を表すものだった。しかし、魏晋南北朝時代以降の中国文学や思想において、この言葉は傲慢や自己中心的な態度を批判的に表現する言葉として使われるようになった。特に、『世説新語』などでは、高慢な態度を取る人物を批判する際にこの表現が用いられた。本来の仏教的な意味から、批判的な意味へと変化した例として、中国古典における言葉の意味変遷の興味深い事例となっている。

使用例

新任の部長は唯我独尊の態度で部下の意見を一切聞き入れず、部署の雰囲気は急速に悪化した。

時代

魏晋南北朝時代(220年〜589年)

出典

世説新語

カテゴリー

道徳・倫理

難易度

中級

スポンサーリンク

他の故事成語を調べる

朝令暮改

政令や方針がしばしば変更されること。優柔不断な政治への批判。

月下氷人

高潔で清らかな人格や人柄のたとえ

疾風迅雷

非常に速く激しい様子

曲学阿世

権力者に媚びへつらい、学問の正道を外れること。

禍福は糾える縄の如し

幸福と不幸は縄を撚るように交互に訪れるということ。

暖衣飽食

衣食に困らない豊かな生活。

錦上添花

もともと良いものに、さらに良いものを加えること。

呉越同舟

本来は敵対関係にある者同士が、ある事情で協力しなければならない状況。

行雲流水

物事が自然に流れるように滑らかで美しいさま

四海兄弟

世界中の人々が兄弟のように仲良く付き合うこと